記憶の訂正続き 54年ぶりの真実

 以前から気になっていたのが、「自分は、社会党委員長の
浅沼稲次郎が刺殺される場面をリアルタイムでテレビで見ていた」という記憶。
 多分違うだろうと思いつつも、その記憶は、明確に否定されることなく
今日まで。
 
 ケネディ暗殺事件に関連する記憶違いを修正したついでに、
調べてみたら、浅沼稲次郎刺殺事件が起きた演説会は、リアルタイムでは、
ラジオ放送しかしていなかったとのこと。一件落着。

 それに、事件が起こったのは、1960年。私はまだ5歳。
 5歳の子どもが、自民党社会党民社党3党党首立会演説会
「総選挙に臨む我が党の態度」(東京選挙管理委員会・公明選挙連盟、
日本放送協会が主催)を見ているはずがございません。
 ただ、その頃は、テレビが見たいのに、テレビ放送をしていない時間も
あったので、放送されていれば何でも見ていた記憶もあります…しかし、
この記憶もどうなんでしょう…
 記憶はつくられるものというのは、ほんとのことのようです。
 この調子だと、記憶の訂正シリーズは果てしなく続けられそうです。

 浅沼事件に戻ると、刺殺場面はテレビニュースで流されたそうなので、
後でニュースを見た記憶が、その内容のあまりの刺激性によって、
リアルタイムで見たというように改変されてしまったようです。
 ニュース映像でも、5歳の脳には刺激が強すぎました。
 今なら放送できませんね。