稲荷講の幟


 毎年、その年の初午の日(今年は2月8日)の後の適当な日に、
近所の人が集まって稲荷講という集まり(今年は2月12日)をします。
 豊作祈願の集まりなので、農家だけが集まります。
 わが家も、一応、農家の端くれです。
 その際、毎年持ち回りの、宿という役割があります。
 今年はわが家が宿です。10年ぶりです。
 宿では、庭に幟を立てます。それを先日立てました。
 十数年前までは、宿は、文字通り、集まりを催す家でした。
 今では、集まりそのものは、近所のお寿司屋さんになったので、
宿の役割は、幟立てと集まりに関する幹事役です。
 お寿司屋さんでの集まりも、最初の頃は、持ち回りの頃と同様に、
昼間の開宴だったのですが、それだと一日つぶれてしまうので、
今では夜になりました。
 昔は、公然と一日つぶして遊んでよい日だったのだと思います。
 宿をお寿司屋さんに変えるときにも、古老の反対があって、なかなか
大変だったようです。
 お寿司屋さんに変わったとはいえ、ムラの中で続行している地区は
もう数えるほどしかないようです。
 みんな、細々の兼業か廃業になってしまいました。